黙想会は、第1、第3水曜日の午前11時より教会で行っています。
黙想会を始めるにあたり、李牧師より黙想会で福音を味わうための手法として「レクティオ・ディビィナ」の説明がありました。
以下、

”レクティオ・ディヴィナで味わう主日の福音A年
2016 待降節─ 2017 王であるキリストの祭日”

からの引用です。

この週毎のガイドは、「レクティオ・ディヴィナ」という方法で主日の福音を味わうためのものです。
「レクティオ・ディヴィナ」とは教皇ヨハネ・パウロ2 世とベネディクト16 世から推奨された、聖書
へのダイナミックで生活に根ざしたアプローチです。それは、聖書を誠実に、丁寧に読み、真実を得
るための枠組みを提供します。
「レクティオ・ディヴィナ」はすべてのキリスト者に聖書の豊かな真実を開く、教会全体に与えら
れた恵みです。この方法によって、信者は聖書を読み、理解し、認識を深めて、主イエスの教えのう
ちに歩む自らの生活の道案内を見出すように招かれています。
私たちの本当の目標は、主のみことばを読むことによって主に出会い、聖霊の働きを通して私たち
の命が主ご自身に似たものに変えられていくことです。
神のみことばに出会うために、あなたに必要なすべての情報はこの本に含まれています。これらの
ガイドは、個人としても、またはグループでも使うことができるでしょう。
以下、「レクティオ・ディヴィナ」の4つのステップを紹介すると共に、グループでこのガイドを
使う際のいくつかのヒントを付記します。

レクティオ・ディヴィナについて
歴史:
「レクティオ・ディヴィナ」の起源は、紀元300 年ごろの初代教父たちの時代にまでさかのぼりま
す。4つのステップについての最初の記述は1173 年、カルトゥジオ会修道士グイゴによって書かれ
ています。Lectio(読む)、Meditatio(黙想する)、Oratio(祈る)そして Contemplatio(観想する)
というこれらのステップは、多少の方法論の違いはあれ、今日なお「レクティオ・ディヴィナ」の核
心であり続けています。
概観:
「レクティオ・ディヴィナ」は聖書に基づく黙想と祈りによって、主に出会うためのシンプルな方
法です。これは学習のためのものではありません。背景的な知識は、理解の助けではあっても、不可
欠なものではありません。グループで使う場合には枠組みが必要ですが、個人的に行う場合には必ず
しもそれぞれのステップが厳密に踏まえられる必要はありません。私たちの目的はそれぞれのステッ
プを終了していくことではなく、それを通して神に出会うことです。ですから主が私たちに何かを示
そうとしていると感じるなら、そこで立ち止まり、待つべきです。私たちはいつでも別の機会にその
ステップに戻ることができます。神が私たちに語ろうとすることを逃さないようにしましょう。
Lectio …読む
聖書のみことばを謙虚に、祈りのうちに読むことは、その後に続くほかのステップにとっても基礎
となるものですから、決して急いではなりません。祈りで始め、聖霊が「あなたがたを導いて真理を
ことごとく悟らせ(ヨハネ16 章13 節)」てくださるように願いましょう。
みことばはゆっくり、注意深く読みましょう。Lectio のコメントや、その日のほかのステップを読
む誘惑に負けないようにしましょう。ノートと鉛筆を準備しておきましょう。特に目に留まったこと
ばや文章にはすべて、アンダーラインを引いたり、メモを取ったりしましょう。頭に浮かんだすべて
の疑問を書き留めましょう。文章を何度か読み返し、また声に出して読んだりしてみましょう。書か
れていることを理解し、味わうために十分な時間をとりましょう。それからLectio のコメントを読み、
使い方(Lectio Divina A 年)
コメントを読む前のあなたの考えと似ているか、違っているかをよく考えましょう。
Meditatio …黙想する
■ 黙想は私たちのみことばについての理解を深め、その豊かさを見出すことを助けます。
■ Ⅱテモテ3 章16 節にはこう書かれています。
「聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするう
えに有益です。」
■ そして神があなたに語りかけてくれることを待ち望む信仰の内に、聖書に近づきましょう。神は
ご自身の内にある何かをあなたに明らかにしてくださるかもしれません。また、あなたの改めるべき
態度や行動を照らし出してくださるかもしれません。あなたを勇気づけ、力づけるという約束を示し
てくださるかもしれません。
ここからは役に立つと思われるアプローチの提案です:
あなたの想像力を働かせてください。文章を思い描いてください。その場面に入り込んで、物語の
一員になってみてください。ほかの登場人物の目を通して物事を見、彼らの語ることを聞き、彼らの
反応に目を向け、彼らの感じたことを想像してください。いつもイエスに戻るように心がけましょう。
イエスを知るようになり、喜んでイエス自身に、イエスのことば、行動、応答の仕方、イエスに関す
るすべてのことに魅了されましょう。
質問を持ちましょう。みことばと神があなたに語りたいことをより深く考えるために、あなた自身
の質問と、与えられている質問とを使いましょう。なぜイエスはそのように行い、また話したのかを
イエスに尋ねてみましょう。イエスの動機と意図を理解するよう努力しましょう。静かな時間を持ち、
イエスの答えに耳を傾けましょう。
みことばの鏡にあなたを映してみましょう。私たちが聖書を読むとき、それはキリスト者の生き方
がどのようなものか、また私たちが改めるべきところはどこなのかを示してくれます。個人として、
また共同体や社会の一員としての私たちの日々の生活に、神のみことばをどのように当てはめること
ができるのかわかります。私たちは約束や励まし、挑戦や要求を見出すでしょう。もし私たちが望む
なら、神は私たちを完全な人間とし、完全に生きることができるように私たちを養い、また解放する
でしょう。
Oratio …祈る
祈りは神と私たちとの会話を開きます。詩編を見ると、作者たちは感じたことを、しばしば希望と
恐れとをないまぜにして神に注ぎ出しているのがわかるでしょう。神は私たちの誠実さに目を留めら
れます。実のところ、私たちは神に何も隠すことはできません。答唱詩編の言葉を用いることも助け
になりますが、特別な友と心からの会話を持つために、自分自身の言葉を用いることもできます。祈
りを通して、私たちの人生をどう生きたらよいかを照らす神のみことばの光に応えるのです。私たち
自身の生活や私たちの共同体の中で起こっていることを神のみ前に置くことができるでしょう。私た
ちは話して聞き、聞いてよく考えます。これが神との対話なのです。
Contemplatio …観想する
福音朗読の理解を助けるために、典礼は更にふたつの聖書朗読を提供しています。それらを深める
ことは、福音の理解を助け、私たちが主にしなければならない答えを明確にするためのヒントにもな
ります。観想は私たちに神との交わりの親密な時間の機会を与えてくれます。神の前にとどまり、心
に神を招き入れましょう。言葉はほとんど、あるいはまったく必要ありません。神の臨在の時を楽し
みましょう。ただ神と共にいて、神に愛されるままになりましょう。神にあなたの魂を新たにしてい
ただきましょう。
使い方(Lectio Divina A 年)
振り返り:
読書、黙想、祈り、観想の時間を終えたら、あなたの経験や考え、また特に心に残ったことをノー
トに書き留めたいと思うかもしれません。それを後で読み返してみることは助けになるでしょう。
このガイドをグループで使うために
レクティオ・ディヴィナをグループで行うためには少し準備が必要です。
Lectio …読む
以下に紹介する方法をいくつか試してみてください。そのグループの中でどの方法が一番良いかを
見極めましょう。
個人で読む
はじめに、沈黙のうちに福音を各自で通して読む時間を持ちましょう。
朗読する
1人が声に出してみことばを朗読します。これは典礼の中で伝統的な読み方です。
交替で読む
2人が声に出して交替で朗読します。
1 節ずつ読む
この方法はすべての出席者が関わります。自分の持つ聖書から個々に朗読に招かれるので読書はよ
り注意深く、ダイナミックになります。
録音を聞く
もし録音された聖書があるなら、それを用いることもできます。強調される言葉が違うのに気づく
かもしれません。
登場人物別に朗読する
福音箇所をナレーターとイエス、その他の登場人物の3 人でドラマのように読みます。これはもっ
ともダイナミックで面白い方法です。その場面の登場人物それぞれが何を言っているのかを知るため
の助けになるでしょう。
Meditatio …黙想する
■ グループで行う場合には、すべての人が参加できるように時間をとること、主が語られたことを
分かち合うことが大切です。主はみことばを通して語られる一方で、この兄弟姉妹を通しても語られ
ます。ですから私たちは他の人の話を聞くとき、彼らを通して語られる主の声に心を開いていなけれ
ばなりません。
■ グループのすべての人が、この分かち合いはお互いを高め、私たちの体験を豊かにするためである、
と理解することが大切です。すべての人が分かち合われたことに同意する必要はありません。この時
間が議論や口論の時間とならないように気をつけましょう。主は私たちを個々にご存知ですから、私
たちの人生のこの特別な時点で個別に語りかけたいことをお持ちなのです。
■「 どの言葉が心に留まったか」などの単純な質問からはじめ、書かれている質問を用いることもで
きるでしょう。質問の目的は、みことばがどのように心に響いたかを話したり、分かち合ったりしや
すい状況を作ることです。グループが福音のテキストと神の語られることに集中している状態を保ち
ましょう。
使い方(Lectio Divina A 年)
Oratio …祈る
神の前で各自が沈黙のうちに個人的な祈りをする時間を持つことを勧めます。また、参加者が順に
声に出して自分の言葉で祈り、答唱の祈りを挟むのもよいでしょう。このステップの目的は、参加者
それぞれが主に対して個別に応える手助けをすることです。
Contemplatio …観想する
観想はその本質から個々人でなされるものであり、沈黙が必要です。もし場所に余裕があるなら、
参加者が自分の場所を持てるよう、自由に移動するよう提案することも助けになるでしょう。

引用終わり。


その日の聖書日課の御言葉をテキストとして朗読、黙想、そして黙想を通して感じたことを分かち合います。

これを3回繰り返します。
聖書の御言葉に1時間近くも向き合うという経験をしたことがありませんでしたが

羊が草をはむように御言葉を何度も何度も読み返すことが必要であることがわかりました。
御言葉を思いめぐらす時、ふとしたことで視界が開け御言葉が心に入り、得心することもあります。
引用文中の
”主のみことばを読むことによって主に出会い、聖霊の働きを通して私たち
の命が主ご自身に似たものに変えられていくこと”

を実感できる場のような気がします。
そして信徒の皆様と恵みを分かち合うことが出来る、とても有意義な時間になっています。


分ち合いは、第2、第4水曜日の午後7時よりZOOMで行っています。
その週に行われた礼拝説教をより掘り下げて学び、理解を深めます。

御言葉が書かれた当時の社会の在り方、慣習等も折々に教えて頂き、興味深い集いになっています

以上